花井盛彦の日記

HANAIプロダクション・NA花井盛彦手話教室 代表 手話アーティスト

産経学園マナマナ(横浜)ステップアップクラスの授業 #1 (2014.9~11月期)

9月3日、産経学園マナマナ(横浜)
ステップアップクラス第1回目を開催した。


テーマ【固い】

固いという手話表現には、いろいろな意味がある。

例えば『固い』という意味の他にも、
相変わらず、変わってない、安定、ぶれない、執着などがある。

『心/固い』意味⇒ブレない(心、気持ち)

『家/固い』 意味⇒(家庭)安定している。
話の流れで、いろんな意味になるから注意すること。

手話を、理解し勉強するためには 、日本語を頭から捨てた方がいいよ。
日本語と手話は、別ものだから、イコールで考えないこと。

日本語だと何だろう?と日本語に当てはめようと、頭で探すのではなく、
状況や話の流れからイメージで、意味を理解すること。
手話は、日本語を頭から捨てることが大切だよ。

【調子に乗るについて】

『調子に乗る』は、車やバスに乗車する『乗る』では、合わないよな。

『調子に乗るな』を生徒さんなりに工夫して表現してもらった。
『遊び…?』うーん…それだと意味合わないよね。

『有名になって、あいつ調子乗ってるよな』なんて時、『遊び/すぎる』では、意味が合わないよね。

『調子に乗るな』⇒『生意気/ダメ(禁止)』『威張る/ダメ(禁止)』
の方が意味にあった表現だよ。

聴者は『調子にのる』という日本語にとらわれすぎてしまうんだ。

この場合の『調子にのる』は、遊ぶというイメージよりも、
『生意気』や『威張る』という意味だよな。

日本語からの表現はせず、イメージから表現をする。
みんなも頭から日本語を捨てて表現してみよう。

【ロールシフト】
母と娘の会話のやりとりなど1人2役をこなすロールシフト。

娘『お母さん、お菓子ちょーだい(^∇^)』
母『今は、我慢しなさい(-_-;)』
娘『やだー(>_<)欲しいよー』
母『ダメ、我慢しなさい(-_-;)』
という二人の会話。

【レベルC】⇒母、娘の会話ごとに、肩から体の向きを変えて、オーバーに表現する。
【レベルB】⇒顔の向きを変えて、表現する。
【レベルA(ろう並み)】⇒身体の向きは変えずに、視線の上下と表情を使い分けて、2役を切り替える。

これは、かなり難易度が高いよ。

他にも、友達と喧嘩しているシーンも、体の向き、表現強弱、視線、
怒っている、怒られてるの表情などで、区別し切り替える。

慣れてくると、肩と顔の向きは変えず、そのままの位置で、
視線と表情だけで1人で何役ものロールシフトができるようになるんだよ。
母と娘の会話も、視線上下(大人↗子供↘)と表情の違いの表現で、
いちいち体の向きを変える必要はない。

例えばさ、飲み会の時に、わざわざ立ちあがって、
体の向きを変えながら表すなんて、そんな必要ないよね(笑)

視線と表情で、1人で何役もこなすロールシフトを身につければ、
手話表現の幅も広がるよ。

ロールシフトのA・Bレベルは、
難易度が高いけど、是非習得してほしいよ。


また来週会おう、お疲れさん。


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