花井盛彦の日記

HANAIプロダクション・NA花井盛彦手話教室 代表 手話アーティスト

よみうりカルチャー川崎手話教室ステップアップの授業 #9 (2014.7~9月期)

9月4日、よみうりカルチャー川崎手話教室
ステップアップクラス(7~9月期)第9回目の授業を開催した。


CLイメージトレーニン

テーマ【心が動く】

心/動くだけでは、表現としてはつまらない。
動き方にも、いろいろな表現方法があって、
心がゆっくりと動かされるのか、
急激に惹きつけられるのか、
左右されながらも動かされるのか…
様々な心の動きがあるのと同じに、いろいろな表現が出来る。

動きの表現速度で、時間の経過を表すことができるし、
手を鋭角に曲げることや、ゆるい角度で曲げることで、
心の動き方の変化までを、手だけで表現することができる。

そして、手話は、スピード、角度、強弱によって、いろいろな意味を表現できるんだ。

心の動きの時間の経過や、心の揺れ動く様子のイメージを、
文章で細かく表すことは、とても大変だよな。
手話だとその心の動きを、自由に工夫しながら、イメージ通りに表現できるんだ。

伝わる工夫をトレーニングすることで、幅広い手話表現ができるようになるよ。

心の動きだけではなく、他にも走るも同じだよ。
ゆっくり走る/走る/猛ダッシュ、自由に表現できる。
『走る』だけをみても、レベル別に無数の表現ができるんだ。


【表現トレーニング】

通う、からかう、可愛がる、考える、頑張る、登る、木登り、
決める、キャンセル、切る、木を切る…

【通う】という表現について考えてみる。
『仕事/通う』『学校/通う』というそれだけの表現じゃないよな。
『家から会社に通い、その後にジムにも通っている。』
という時の表現は、どうする?

家/仕事/通う/仕事/ジム/通う←これでは、見てる方はわかりにくいよな。

家⇒会社⇒ジムの3地点を△三角形で結び、通うと表現すれば、
『家⇒会社⇒ジム(△/通う)』というスムーズで分かりやすい表現ができるよな。
3つの場所だけに限らず、工夫によって、どこの場所にでも、
いくらでも通うという自由な表現が、できるよ。

『 通う』という手話は、
A地点←通う→B地点という往復するだけではなく、
自由な表現ができるということを学んでほしい。


【考える】という表現について。
ろうは、『考える』表現をあまり使わない。
例えば、面接官が合格者を選ぶ時などに『考える』とは表現しない。
受験者を、上から下までジロジロと見る、相手を見定めるというような表現をする。
そして、『う~ん(-_-;)』と悩み考える表情をつけて、
それで『考える』という意味を表す。

『考える』という単語を使わず、意味や流れによって、表現を工夫すること。
考えるだけじゃなく、『思う』も同じなんだよ。

聴者は、『来週出席すると思う』とよく使うけど、
ろうは、『出席する』『欠席する』と表現し、『~と思う』は必要ない表現だよ。

『考える』『思う』など日本語にとらわれず、
意味に合った表現を工夫することが大切だよ。


また来週会おうな、お疲れさん。


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