花井盛彦の日記

HANAIプロダクション・NA花井盛彦手話教室 代表 手話アーティスト

よみうりカルチャー川崎手話教室ステップアップの授業 #11 (2014.7~9月期)

9月18日、よみうりカルチャー川崎手話教室
ステップアップクラス(7~9月期)第11回目の授業を開催した。


テーマ【幼少の記憶】

3歳頃の記憶に残っていることってなにかある?
記憶にある人、曖昧な人、忘れた人…など生徒さんもそれぞれだ。

例えばこんなエピソード…

お兄ちゃんに いじめられ、口で言い負かされて悔しい思いをした記憶。

幼い自分が、窓から外を見ると、車にたくさんの雪が積もり、辺り 一面の雪景色。
そんな光景が頭に焼き付いているんだって。

お父さんがラーメン屋をしてて、幼き自分がそんな父の姿を見ているなんて言う記憶。

父親/ラーメン仕事/見る
ではなく、子どもの目線に注意して表現すること。

幼い自分が父親を見る場合は、見上げるように工夫することや、
お店の厨房あたりをうろちょろ走り回る自分を表現することで、
イメージがより伝わり、臨場感のある表現となる。

雪景色の場合も、雪/たくさん/ある
ではなく、こういうときにCLで表現してほしい。

雪の降り方により、積雪スピードも変わる。
少しの雪なら、積雪量も少なく、積雪速度もゆっくりと表現し、
逆に大雪の場合は、雪が積もる量やスピードにも注意して表現すること。

覚えるという表現にも、曖昧、うっすらと覚えている、
強烈に印象が残っている、すっかり忘れてしまったなど、
表現方法も様々だ。イメージにあった表現を使い分けてな。

オレの幼少の記憶は…
サッカーボールを見つけた時のことを鮮明に記憶している。
他はほとんど覚えてないのだけど、
その光景だけは今でもハッキリと覚えているよ。


テーマ【動作】

伝える、断る、殺す、転ぶ、探す、調べる…

伝える』という表現についても、いろいろな表し方ができる。
例えば、Aさん⇒自分⇒Bさん⇒Dさん…
というように、何人でも対応できる。

それだけではなく、伝達内容の多さも表現できるよな。
つまり、Aさんから⇒自分へ、情報量が多く伝わり、
自分から⇒Bさんの時に、情報量を少なく伝えるなど、表現方法の工夫だけで、
話の内容量を表現することができる。

手話の場合は、主語の明確化が大切であり、
位置、方向の表現によって、誰が/誰に/誰を/という区別をする。

例えば、自分が、
『ねぇAさん、Bさんによろしく言っておいてね。』という表現の場合。
方向に注意すること。

自分⇒Aさんにむかって、
『よろしく』と表現しながら⇒『言う』はAさん⇒Bさんの向きで表現する。

Aさん→『言う』→Bさん

『よろしく』

自分

このような表現をすることで、
誰が/誰と/誰に、ということを位置と方向で、明確化することができる。

探すという表現について。
「パソコンで仕事を探す」
という場合、目の位置でメを回転させる表現の『探す』は、合わない。
この場合は、調べるという表現を使う。

目の位置でメを回転させる『探す』は、人を探すとか、なくした鍵を探すなどに用いられる。
広範囲にわたってうろうろと探すイメージの場合に表現する。

その一定の場で、集中して何かを探す場合は、調べるという手話がいい。

断る表現
誰が誰に断るのか、注意して表現してみよう。
断るという1つの表現だけを覚えるのではなくて、
断る⇔断られると、合わせて覚えよう。

ろうは、ガラガラとシャッターを閉めたり、
戸をピシャッと閉めて、そして鍵までかけて、バイバ~イ(-_-)/~~~
…なんていう冗談での表現をすることもあるんだよ(笑)

聴者さんにとっては、きつく感じたり、
傷つくとかショックと受けとる人もいるかもしれないけど、
これはユーモアを含んだ、冗談表現なんだ。

『断る』というより、イメージとしては、
『おことわり~~(笑)』っていうユーモアある感じかな。


また会おうな、お疲れさん。


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