花井盛彦の日記

HANAIプロダクション・NA花井盛彦手話教室 代表 手話アーティスト

発表会から学ぶこと #1 想像力

手話あいらんど手話教室では、受講最後に『発表会』がある。
 
 
『発表会?』『劇? 』『練習あるの…?授業は?』という質問をよくうける。
 
『発表会』そのものが最終目的ではない。
 
これもひとつの手話の授業なんだよ。
 
手話の勉強は、記憶や学習だけじゃないって事を伝えたい。
 
『発表会』にむけて、
そのチームがひとつにまとまるために、
意見を伝え、みんなで相談したり…
 
そういう事が本当の『学ぶ』ということだと思う。
 
 
ろう者は飲み会などで、皆の会話(手話)を自然に幅広く見ることができる。
 
それに対し健聴者は、むかいあって会話をしてしまう。
 
広くまわりを見ながらみんなと会話(手話)する、
そういうことに慣れることも大切だと思うんだよ。
 
授業だと、講師の授業を受けるという形になってしまう。
 
でも、発表会をすることによって、
コミュニケーションの大切さを学べるんだよ。
 
それって、とても大事だよな。
 
 
役を決め、その手話表現をすることだけじゃなく、
その役の気持ちになって想像してみて欲しい。
 
例えば、
ろう者の生活や、
突然聞こえなくなった時の生活って、どうなんだろう…
 
そんなことも想像してみて欲しい。
 
 
恋愛や友達とのつきあいが浅い時は、
なんとなく曖昧なままですませられたことも、
 
付き合いが深くなればなるほど、ズレや勘違いに気がついて、
 
それを伝えることでぶつかったりケンカしたりもする。
 
もちろんそれは、ろうと健聴の違いだったり、男女の違い、文化、生活環境、性格、考え方の違いも左右すると思う。
 
そんなことも含め、今まで経験したことのないも事も、
ちょっと考え想像してみて欲しい。
 
 
たとえば、経験なくてできないなら
想像しながら演じてみてほしい。
 
正しいとか正しくないとかそういう問題じゃなく、
想像力って重要だよ。
 
 
経験より想像の方が、もしかしたら大切かもしれない。
 
 
今までやってきたことが、経験だ。
 
でも、明日がどうなるかなんて、誰にもわからない。 
 
今までの経験と同じとは、かぎらないんだよな。
 
 
今まで経験したことのない事にぶつかったとき、
どうするか…想像してほしい。
 
人生もそうだよ。
 
 
そして手話も想像力重要だよ。
 
イメージ力も判断力も工夫力、人間力とすべてがつながり、スキルが上がる。
 
そして、手話スキルも上がるよ。

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