花井盛彦の日記

HANAIプロダクション・NA花井盛彦手話教室 代表 手話アーティスト

2014年7月19日(土) 手話あいらんど手話教室発表会

先日の7月19日(土)に、
手話あいらんど手話教室の発表会が開催された。

あいらんどでは、3ヶ月の授業終了後に、発表会があるんだ。
それがあいらんど手話教室の特徴でもある。

オレ、火曜日、土曜日(昼)、土曜日(夕方)のステップアップクラスと、
金曜日のコミュニケーションクラスを担当しているよ。


火曜日ステップアップクラスと金曜日コミュニケーションクラスの合同クラス
テーマは【赤ずきん


普通の赤ずきんのお話と同じだけど、結末だけ少し変えている。
通常の物語では、狼が池に落ち、赤ずきんとおばあさんは、喜んで終わり。
でも、この結末は、赤ずきんが狼を可哀想に思い助けようとするんだ。
でもおばあさんは、狼は悪いやつだから助ける必要はないと言う。
おばあさんの制止を振りきり、狼を助けようとする赤ずきん
しかし、意外にも重くて……落ちる…?!
そのとき、おばあさんが手を貸し、無事に狼を助け出した。
狼は謝り、深く深く反省した。

このグループが特に練習していたのは、狼を助ける時の、絶妙のタイミング。
おばあさんが、いつ助けに入るかで、緊迫感がちがうよな。

助けに入るタイミングをいつにするかと相談し決めておけば、
安心だけど、それではダメなんだよ。
無事助かるのか、失敗するのかどうか、ギリギリまで引っ張る。

もう落ちる……その時、今だ!
というその瞬間の一番良いタイミングに山場を持ってくると、
インパクトと感動をよぶ。

これは、日常のコミュニケーションも一緒なんだよ。
間やタイミングで、話の面白さに差がでる。
つまり話の間やリズム、タイミングは、覚えるものではなく、
その場の空気を読み、自分で最良のタイミングを計るということが大事なんだよ。


土曜日昼ステップアップクラス、テーマは【桃太郎】

この桃太郎は、昔ばなしの桃太郎とは違って、
真面目なストーリーを、ボケる。 
ボケとツッコミのお笑いの桃太郎なんだ。

『鬼ヶ島についたら、桃太郎はどうする?』
『ハイハイ!知ってる知ってる!』

『島に着いたら……桃太郎は、スマホで攻撃指令を出す!
その指令を受けた陸・海・空から一斉に島を攻撃。
そして遠隔ミサイル発射~!!!

鬼達は、ん?地震か?オイ、見てこい。
た、た、た、大変です、島が一斉攻撃受けてますっっ!!!!

そして……島は一瞬にして木端微塵!!』
『違うわっっ!!』( ̄▽ ̄;)\(--;)

ボケは想像力と工夫が大切で、
ツッコミは、引っ張る力が大切。
ツッコミの方が簡単に見えるかもしれないけど、
本当はとても大変なんだよ。

ツッコミ役は、ボケワールドから、元に引き戻す役目がある。
つまり順序だてて、進めていく司会的な役割があり、
それたボケ話を軌道修正する進行役は、かなり難しく重要なんだよ。


土曜日夕方ステップアップクラス、テーマは【シンデレラ】

これも、桃太郎と近くて、ボケとツッコミのお笑いシンデレラ。

シンデレラは、姉達が王子様に会いに舞踏会にいっている間、
泣く泣く掃除をしている。
そこに魔法使いが現れ……

『ハイハイ!次は私が話すね。』

『そのおばあさんがリンゴを取りだし…
シンデレラはそれを食べて死んでしまう。
でも王子さまのキスで目覚めて、めでたしめでたし!』
『んなことあるかぁ!!誰だよそれ。話、変わってるし!それは白雪姫~っっ (-_-)ノ』

などと、ボケとツッコミで、やりとりしていく。

【桃太郎】にも言えることだけど、笑いには、間やリズムが大事だよ。
例えば、間が少しズレただけでも、面白さは半減する。

これは、手話表現ということだけじゃなくて、
タイミング、間、表現、リズム、そしてその場の空気で、
笑いに、大きな差がでるんだ。

ボケるタイミング、またつっこむタイミングは、早すぎても遅くてもダメなんだ。
今だ!と言う絶妙のタイミングをその場で感じてほしい。

ボケる方も、ボケが短すぎても、ダラダラと長すぎてもつまらなくなる。
ちょうど良い頃合いで、無駄を省き、スムーズに表現出来ると、面白いよ。

もちろんこれは、お笑いの勉強ではなくて、
タイミングとリズム、間、テンポ、空気を読むという手話の勉強なんだ。


今回、とても難しいテーマで、レベル高いものに、チャレンジしたよな。
手話のレベルアップにつながる良い勉強だと思う。
これからも、ますます手話を磨いてってな。

来てくださったお客さんありがとう。
スタッフのみなさん、そして入門、初級、
コミュニケーション、ステップアップ、
パフォーマンスクラスのみなさん、本当にお疲れさん。

また会おうな!

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