花井盛彦の日記

HANAIプロダクション・NA花井盛彦手話教室 代表 手話アーティスト

よみカル自由が丘手話教室ステップアップ月曜日クラスの授業 #1 (2015.7~9月期)

7月13日(月)、よみうりカルチャー自由が丘にて、
第1回手話教室ステップアップ月曜日クラスの授業を開催した。


テーマ【手話表現についての疑問と回答】

生徒さんが、他で受講してる手話教室の講師から、
ダメだと言われたことが、
どうしてダメなのかが納得出来ずに、悩んでいた。


例えば、「スムーズ/~しやすい」という表現について。

4指で表現するのと、人差し指だけで表現する場合では、意味が違うから、
人差し指で表現するべきと指導を受けたらしい。

生徒さんが、どのような意味の違いがあるのか?と質問しても、
曖昧で中途半端な説明のまま説明は終わってしまったらしい。

生徒さんは、納得出来ずに、
気になってオレにその質問をした。

スムーズについて、基本、
4指でも、人差し指だけでも、意味は同じだよ。

表現は人によってまちまちなので、
4指だからって表現の間違いではない。

4指で表現する人もいるし、人差し指で表現する人もいる。
意味も同じだよ。

また、日本の手話は、いろいろな地域によって、
それぞれの地域手話がある。

育ってきた環境、教育、世代によっても手話は変わるので、
イメージ、流れから意味をつかむのが大事なんだよ。

単語で判断するのではなく、
流れや関連性が大切だ。


他にも、
口形が必要で、口を閉じてはダメと言われたり、
逆に口形は要らない、口を閉じて表現するべきと、
指導法の説明が曖昧で
生徒さんにとっては、訳がわからなくなるよな。

正解不正解という問題ではなく、
それは講師の説明の問題もあるよな。

いろいろな方法がそれぞれあるけれど、
その理由をきちんとまとめて説明することが、大切なんだよ。


口形をつけない事の意味について、その先生はなんて説明してた?

うーん、リズムが違うって。

リズムだけでは、説明に乏しいな。
それでは生徒さんも、納得出来ないはずだよな。


例えばさ、
「遠い昔」という場合、

①「遠~い」+「昔」という表現と、

「遠い」という単語を使わずに、
②「むかーーーーーーーーし」と表現するのとは、
意味は同じでも、表現が違うよな。

つまりその場合、
意味はそのまま「遠い昔」なんだけど、
口形で「遠い」と言う必要は、なくなるよな。

「遠い昔」は、
ゆっくりと表情をつけて
「むかーーーーーーーーし」と表すことで、
イメージ表現できる。


他にも家の周辺をジョギングする状況も、
その様子を手で表せばイメージ表現できるのだから、
口形は特に必要ないよ。

口を閉じて、動きと表情で表現した方が、
手話のリズムになるということだ。

文章に合わせた口形時のリズムと、
手話のリズムが違うというのは、
そういう事なんだよ。


イメージ表現の視野をもっと広げてみてほしい。

日本語対応手話と日本手話の善し悪しの問題ではない。


ただ、オレは、日本手話が良くて、日本手話が好きだ。

日本手話は、イメージ表現によって、
言葉に頼らずに深いコミュニケーションがとれる。

イメージで、表現することによって、
よりスムーズに相手にわかりやすく通じること、
それが学習の一番の目的だ。

とても難しいテーマだったよな。


また会おうな、お疲れさん。


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