花井盛彦の日記

HANAIプロダクション・NA花井盛彦手話教室 代表 手話アーティスト

手話レッスン #21

前回のレッスン#20で、
手話も真面目な話から冗談話まで幅広い話題ができるから、
臨機応変に使い分けていこう、という話をした。

今回はその続きの話をするよ。

お疲れさまという手話があるよね。
お疲れ様(大変/苦労/面倒/手間)は、
片方の腕を拳で上から下に2回叩くしぐさが普通なんだけど、
それを、逆に拳で腕の下をポンポンと2回叩く。

この表現を向こうがしてきたら、同じように返すといいよ。
これこそ遊びで、そこに意味はないんだけど、ふざけて逆バージョンでやったって感じ。

え?何それ?そんな表現知らない、どういう意味??
…と固まってしまうんじゃなくて、
遊びや冗談だけで、意味なんか無い表現もあるってことだよ。
そこに深い意味なんか無いんだ。

もちろん、お疲れ様という手話を知っている人にやるというが大前提だけどな

冗談で、あえて逆の表現をしてきたときは、
こちらもそれに乗っかってみて「お疲れ様」と逆に表現するというのも、
大事な反応なんだよ。

聴者だって、コミュニケーションでそういうのあるでしょ?
ボケにボケで乗っかったり、 ノリツッコミするでしょ?

それを全部真面目に返したら、
ボケ潰しで、そこでコミュニケーションが止まっちゃうよ(笑)

もちろん、ろう聴に関わらずボケやノリにあわせてくれる人ばかりじゃないから、
それぞれでいいんだけど。

オレが言いたいことは、
相手にその場で合わせる力、反応力って、とても大切な事だと思うんだ。

まず手話の意味を幅広く理解できることが必要だし、
それに対して自分なりの読解力とレスポンスが必要になる。
手話にはそれがとても重要なんだよな。

例えば会社で上司に言われたことに対して即レスポンスをかえせると、
アイツ出来るなってことになったりするよね。

コミュニケーションもスムーズになるし、
人に合わせる力や反応力、対応力に結びついていくと思うんだ。

また、ろう的ジョークと、日本語的ジョークって、違うのわかるかな?

例えば、「いくらは、いくら?」は、
同じ又は似てる音を持つ言葉をかけた言葉遊びで、
日本語にこだわったダジャレだよね。

他にも、ヤキモチなどは「焼く」という日本語から焼く表現や、
ハイボールは、('0')/ハイ!という挙手にボールを打って、ハイボール
神社の手話で、ジンジャー(神社)エール。
これらは日本語の音から来たダジャレ手話だよね。

こういう日本語にこだわった手話が大好きな人もいるし、
このような日本語的手話を、苦手だと好まない人もいるからそれぞれなんだ。

イメージからの手話と、日本語から作られた手話とは別物だから、
きちんと区別して理解して欲しいと思っている。

手話はイメージが大事だから、
言葉や表現にとらわれてしまうのではなく、
臨機応変に様々に反応できるよう対応力も磨いていこうな。


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