花井盛彦の日記

HANAIプロダクション・NA花井盛彦手話教室 代表 手話アーティスト

盛彦コラム #24 通訳について vol.1

オレの生徒さんの中には、通訳士や通訳者がいる。

また通訳士を目指している生徒さんもたくさんいるし、
資格なんて必要ないと、自然な会話を楽しみたいという生徒さんも大勢いる。

生徒さん達と飲んでる時に、通訳の話題となった。

この間の通訳士試験は、
1000人受験した中でたったの2%しか合格しなくて、本当に驚きだった。

今回の通訳士試験が格段に難しくなったの?って聞いたら
以前に比べて受験者の手話レベルが低いんだって言ってた。
いったいそれは、どういうことなのかな?
受験者の意識の違いなのかな?

受験資格について特に厳しい設定条件がないから、
経験や実力がまだな人でも気軽に申し込める。

ただ単に資格が取りたいという人や、
通訳士試験を記念受験しようなんていう人がいると、
それだけで合格率は下がるよな。

そして通訳試験合格者でも、
実際には手話がまだまだな人って本当にいっぱいいる。
試験を合格したんでしょ、なのになぜ?
通訳なのに読み取れない通じないって事が、本当によくあるんだよ。

まだオレが東京に越してきたばかりのころ、
聴者の誰だったかの紹介で、
レベルの高い通訳士がいると会わせてもらった事がある。

その通訳士…え?本当にレベル高いの?っていうくらい、全然通じなかった。

引っ越して来て間なしの時は、
まだ手話講師をしてなかったし、オレも独特な癖があったのかもしれないけど、
そのレベルが高いという通訳さん、オレの手話を全く読み取れない。

対応手話だったからこっちも読み取るのに一生懸命集中しなくてはならないし、
通じなくてさ…本当に大変だった。

手話の問題だけじゃなくて、
想像力や臨機応変に対応する力、やり直す修正力など、
そういう手話の技術外の面においても…出来てなかった。

これまでにもいろんな通訳と出会って来たけど、
まだまだな通訳は本当にたくさんいる。
あの通訳はいい!なんてのはまず少ない。

その通訳士の生徒さんは、
試験合格した後も一生懸命に手話を勉強し頑張っているところが、
とても素晴らしいと思ってる。

以前オレ、聴者の劇団に通っていたんだけど、
その頃通訳士になったばかりのその生徒さんは、オレの通訳をしてくれた。

その時は手話まあまあだったけど、
一生懸命に頑張ろうという気持ちがとても伝わってきたよ。

その頃のオレは劇団と手話講師を兼任していたから、
その手話教室にも申し込んで通訳勉強の為にと、熱心に通ってくれた。

仕事として通訳サポートをしてくれ、
プライベートでは生徒さんとして手話を学び、
勉強熱心なところを見てオレは、本当に応援したいなと思ったよ。

徐々に少しずつ上達していく彼女のそういうところ、通訳として素晴らしいと思う。

通訳士というだけで偉そうにしたり、
合格したことに自己満足し、
仕事してればいいんでしょという雰囲気が出てる通訳も中にはいる

本当はさ、合格した後にこそ手話を勉強し磨くことが大切なはずなのに、
合格しちゃうとそれがゴール!ひとまず勉強終わりってなっちゃうのは、なぜなんだろう。

試験に合格し資格をとったからと言って、
その人が素晴らしい通訳者だという証明にはならないんだよ。

手話の勉強、技術、対応力など、
合格後にも一生懸命勉強しようという気持ち、意識が本当は大切なんだよな。

一生懸命に努力し、頑張る気持ちがあれば、技術なんてものは自然とついてくるものだよ。

資格があるとかなしに関係なく、通じたいという気持ちを持ち、
一生懸命頑張れば、みんな素晴らしい力を発揮できると思うよ。


通訳試験を合格したみんな、改めて本当におめでとう!
素晴らしい事だと思うし、すごい努力と勉強をしてがんばってここまできたんだろうな。

通訳1人1人が合格後の勉強努力を怠らずに、 
誇りと自覚をもち、これからの輝かしい活躍をスタートさせていってな。

手話が世の中にもっと広まる為に一緒に頑張っていこうな!


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