花井盛彦の日記

HANAIプロダクション・NA花井盛彦手話教室 代表 手話アーティスト

盛彦コラム #26 幼少期 vol.2

オレの実家は、ものすごく田舎なんだ。
本当に不便で、最寄りのバス停まで徒歩で15分~20分ほどもかかるんだよ。

スーパーまでは自転車でも30分くらいかかるし、
歩いて行ったらもっと時間がかかるよな。

周りは田んぼや畑や山ばかりで、民家はぽつんぽつんとしか建っていない。
オレの家はぐるっと360°、山々に囲まれていて、とても不便なところだけど、
空気は綺麗だし満天の星空が良く見えて素晴らしい自然環境なんだ

子供の頃は、田畑や山々をかけまわり、
野球やサッカーなどいろんなスポーツや遊びができ、
オレはそんな自然の中で育ったんだ。

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近くには鮎や魚がたくさんいる綺麗な川があって、よくそこで泳いだよ。
滝もあって、川の水で流しそうめんすると、本当に冷たくて美味かったな。

オレの実家周辺はかなり寒い地域で、
冬になると雪が積もり、近くにスキー場もあるんだけど、
1月で雪が降っていたにもかかわらず、
少し凍っていたその川で、オレ泳いだことがあるんだよ。

そんな時期に泳いでるやつなんて誰ひとりいなかったよ、
そんなことするのはオレだけだった(笑)

友達に、都市伝説みたいなとんでもないガキだったよな、
本当に呆れたよと言われたほど(笑)。

日々オレは野山をかけまわり、木々が生い茂る山を探検した。
オレは知らなかったんだけど、
山には猪がでるらしく時々、猟友会の人たちを見かけたよ。

昆虫や生き物がたくさんいて、
小さい頃は平気で蝶やカブトムシ、クワガタ、カエルなどいろいろ捕まえてたな。

カエルといっても小さいカエルじゃないよ、
ものすごく大きなカエルがいてさ、平気でつかんで触っていたよ。
今考えると、気持ち悪いけど(笑)

捕まえてきたカエルを母親に、
「はい、これ!」って、あげると「キャーッ やめて!」って、本当に呆れてた。
オレは平気だったからさ、みんなに迷惑かけたよな。

一日中、自然の中でかけまわって遊び、
体中ドロだらけにしてたから、母親には呆れられ、恐かった父親にはかなり怒られたよ。

でも、怒られた直後にはきれいさっぱりその事をすぐ忘れちゃってた。
やらかしては叱られ、またやらかしては怒られて、それでもやるって、
気持ちの切り替えが本当に早かったな。

昔を振り返ると、気持ちの切り替えが速すぎなんじゃないって、
当時の自分が謎過ぎるよ(笑)

遊んでは怒られながらも、ずっと自然の中で遊んでいたんだ。

実家の田んぼには、ホタルがいっぱいいたよ。
すごくキレイで、その光景はインパクトが強かったから今でもよく覚えてる。

それから、山の向こう側には何があるんだろうとずっと気になっていて、母親に
「山の向こう側には、何があるの?行ってみてもいい?」ときいたことがある。

「危ないからダメ!」って言われたけど、
そんな言葉を無視して内緒で森に入ってみた。

どんどん奥へと進んでいくと、
とうとう山道もなくなってしまい、
その先の鬱蒼としげる木々をかき分けながら入って行った。

行けども行けども、山山山!!
そのうちに日が暮れたので、帰って来た。

現在スマホで、そのあたりを地図で見てみると、
まわりは全部山に囲まれていて、どこまでも山しかないことが見てわかる。

幼少期はその危険度についてよくわかってなかったけど、
今考えるとゾッとするよな。

オレの学校は姫路にあり、
家からはかなり遠くて、渋滞があると通学に2時間~2時間半くらいかかる。
家の近くに最寄り駅がないから、駅までが本当に遠いんだ。

オレの両親もろう、祖父母は聴者。
周りから見るとろうの親やオレが珍しいらしく、不思議そうにジロジロ見られたよ。
逆にオレから見れば、聴こえるって不思議って思ったし、お互いにそう思っていた。

他の人たちはジロジロみたり、
耳が聞こえないって笑いものにしてきたから、ケンカにもなったよ。

家の隣に優しいお母さんがいて、よくサポートしてもらったな。
その人には母親もお世話になっていて、その息子とも仲良しだった。

そんな幼少期に、自然の素晴らしさから学んだことは、たくさんあったよ。
豊かな心、心の強さ、チャレンジ精神や、冒険心など。

東京生まれ、都会育ちと、自然の中で育ったのをくらべると違うよな。
山々に囲まれ、空気は綺麗だし、満天の星空がハッキリ見える。

小さい頃に体で学んだことは、
身体の栄養となり、それを吸収しながら成長してるんだよな。

田舎生活は、不便で嫌だなって思っていたけど、
大人になってから思うと、
あの幼少期の自然の中での体験は素晴らしいものだったなと、思ってる。

東京に住んでみて、
その自然の大切さを改めて感じ、気付くことが出来たよ。

両親をはじめ、サポートしてくれた皆さんにもとても感謝している、