花井盛彦の日記

HANAIプロダクション・NA花井盛彦手話教室 代表 手話アーティスト

盛彦コラム #27 指導法 vol.1

オレ、今、いろいろなところで手話指導をしている。
生徒さんは、初心者から上級者まで様々だよ。
手話に慣れた上手な人でも、伸び悩みの壁にぶつかることは、あるんだよな。

最近、通訳士からの指導依頼の申し込みも増え、
いろんな通訳の方と会う機会がある。

先日会った方から、オレの指導法は他とは違う!と驚かれたよ。

今まで習ってきた学習法との違いに驚いたし、先生の指導法には興味があるって、
そんな言葉を言ってもらえて、正直オレ嬉しかったよ。

手話レベルも高く、
通訳としていろんな人と出会える学習環境にいる立場でのその言葉は、
講師として素直に嬉しいものだった。

経験を積み、場数を踏み学んできたいわゆる通訳のプロに、
指導法の違いに気づいてもらえたことで、
今後の手話指導に更に磨きをかけていきたいと思ったよ。

オレ常に指導法を考え工夫してきたんだ。

指導者として、
例えばスポーツ監督の指導法、学校の先生の指導法、
会社社長など部下に対する指導法など、
テレビで指導技術について取り上げればそれを見たりして、
オレなりにいつも探求し続けているんだ。

だから、常に模索し工夫してきたことに対しての評価は本当に嬉しい。

今までにたくさんの生徒をみてきて、
ろう講師、いや…ろう講師だけじゃなく、
聴ろう問わず講師は、だめ、違うなどと否定する指導が多いと思う。

オレは、違うと否定するのではなく、それもありかもしれないし、これもあり、
でもこっちの方がより良いと納得できるまで説明する。

なぜこっちの方がいいのかということを生徒さん自身に感じてもらいたいんだ。

それには、
例えばAとBの両方を表現してみて、生徒さんにどっちがいいと思うかを考えてもらう。

そして、なぜそうなのかを改めて説明し、
生徒さん本人に、なるほどそうだねと、心から納得して欲しいんだ。

手話は幅広いから、表現や答えはこれひとつだけということはないんだよ。

「その手話が正しい」と、
ある講師に教えられた生徒が、
他の場所では全く通じなかった…なんていう話は本当によくある話だよ。

講師の偏った考え方であったり、狭い知識や先入観、手話のクセなど、
無意識だとしても生徒に押し付けてしまうと、学習者は、そのままを習得してしまうんだ。

はっきり言ってしまうけど、
手話の下手な講師が指導すると、下手がそのまま伝染ってしまうんだよ。

それには、ろう講師だったら誰でもいいのかって問題がある。
教え方や知識、教養などそういう部分での課題、
オレ、そんな人たちもたくさん見てきたから、そこにも根本的な問題があるなって感じてる。

指導だけでなく、
話術も持ち合わせ、真面目な話から面白い話まで幅広く深い知識が必要なんだ思う。

また、いきなり最初からろう文化を叩き込むのも、どうかと思うんだ。

例えば、ろう手話では当たり前に使う「首」という表現があるんだけど、
このようなろう文化的な表現をいきなり指導してしまうと、
聴者文化とのギャップに学習者が戸惑うことは、当然なことだと思うんだよな。

つまり言いたいことは、
ろう文化にこだわり固執しすぎるのではなく、
聴者社会とのコミュニケーションをまずは深め、お互いの理解を得る事だと思うんだよな。

オレは、ろう社会だけじゃなくて、聴も身近に深く見てきてる。

手話指導していくうえで、ろう文化はもちろん外せない大切な事だけど、
お互いのコミュニティの垣根を少しづつ取り払いながら、
心が通じた後に、ろう文化という重要な部分を教え、
知ってもらうべきかとオレは考えている。

ありがたいことに、通訳士や生徒たちから、
「手話は最初が肝心だから、誰と出会うかが重要」
入門の生徒さんは花井先生から学べるなんて幸せだね。」
はじめから花井先生に習いたかったな。」
などという言葉を、生徒さんからいただくと、本当に嬉しい。

実際に指導してきた生徒さんがそんなふうに感じてくれて、
評価してもらえることにとても感謝してる。

そして生徒さんたちの活躍ぶりをみると、
指導技術というのは、本当に大切なんだと改めて実感するよ。

講師との出会いによって人生左右されると思うから、
そこは妥協せずに、しっかりと見極め判断した方がいいと思うんだ、何事にもね。

オレ、みんなからもらった言葉を大事にしながら、
これからも指導法に更なる研鑽を重ねていこうと思ってるよ。

みんなも、是非学びに来てな!


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