花井盛彦の日記

HANAIプロダクション・NA花井盛彦手話教室 代表 手話アーティスト

手話寺子屋

9月3日(火)、特別講師として、手話寺子屋へ行ってきたよ。

当初は、講演依頼だったけど、手話教室形式でやりたいと相談したところ、
快諾してくださったので、
今回、特別講座をしてきたよ。

事前に、来てくださる方の手話レベルを、事務の方に確認することも出来たけど、

お会いしてお顔見て、来てくださった方に合った授業内容で、進めていきたいと思ったんだ。

手話は皆さん慣れている感じだったな。


まず、想像のボールを投げて、コミュニケーションとイメージトレーニングをした。

高く、遠く、スピード、強弱、視線など、まるでそこにボールが見えるかのように工夫する。

日本語や単語にこだわる人には、是非磨いてほしい、手話上達の良いトレーニングになるよ!



1億円をもし見つけたらあなたはどうする?

グループで相談し表現してもらった。

リンゴを見つけた、どうする?


リンゴの木をゆすって落とすなど、
その後のストーリーを自由に想像しふくらましてもらった。


健聴者は、想像や、映像化やイメージを工夫すること、苦手な人が多い。

冗談でもいいから、工夫して想像力を働かせ、やってみること大切だよ。

例えば、白雪姫だったら…?とヒントを出してみたら、
イメージがふくらみ、そのあとのストーリーを想像しやすくなったよ。


その際、CL表現するとよりイメージが伝わりやすい。

『木に果物がたくさんある』という表現をする時、

『木』『果物』『たくさん』『ある』

と単語+単語で手話表現するのではなく、

木にたくさんの果物がなっているその様子、特徴をとらえ、
見たまま表現するという手話の映像性(写像性)が、大切だよ。


『いっぱい』『ある』という表現は必要ないよ。


想像力と表現のトレーニングで 、映像性を学んでほしいということだ。

空間に絵を描くイメージ、それが大切だよ。

日本語にこだわるのではなく、それをイメージした表現をすることが大切。

手話を考えるとき、まず日本語を頭から消して、イメージ表現することが重要なんだ。

意味に合った手話を工夫し表現してほしい。


健聴者がよく使う
『行くと思う』という表現について。

ろう者には『思う』が加わることで、
行かないというイメージが強い。

健聴者は、『行くと思う』→行きます。

ろう者は、『行くと思う』→行かない。

という風に、受け取り方が違ってしまう。

他にも『ちょっと』という表現も
受け取り方に少しズレがあるんだよ。

そのことによって、ズレや勘違い、思い込みが起こるのも事実だ。

『行くと思う』→『思う』は、いらないよ。
『行く』だけでオッケーだよ。

健聴者は曖昧な表現が多く、ろう者は、ハッキリわかりやすく伝える。

相手の文化や考え方、環境なども、考えながら注意し、
表現を身につけ手話を学んでいってほしい!


お暑い中、お集まりいただき、本当にありがとう。

お疲れ様でした!

またいつか、お会いできる日を楽しみにしているよ。

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