花井盛彦の日記

HANAIプロダクション・NA花井盛彦手話教室 代表 手話アーティスト

盛彦コラム #32 ろうと聴の声の壁

最近、生徒さんたちとカフェに行った際や、
飲みやご飯などを食べに行った時など、
注文時に声だけだったり、音声で会話してるのを見かけるよ。

それだけじゃなく他にも、
グループにわかれての読取り翻訳学習の際に、
声で相談しているのを、時々見かける。

オレのクラスは音声なし授業が基本だし、
発表会の練習時も声なしは当たり前なんだ。

サークルなどでは、
手話はさておき、声で会話してるなんていうのは、よく聞く話だよな。

途中からクラスに参加してくれた人などにその傾向は高く、
授業も声でしゃべってたり、ご飯食べにいっても声で話していることが多い。

そういうのを目の当たりにすると、
ろうの気持ちを少しは考えて欲しいなと思うんだ。

声なしのことだけじゃなく、
上達の意味においても通じるための方法を考え工夫するという事はとても大事なことで、
自然な手話での会話ができるようになるんだよ。

また生徒さんの中には、
手話でのコミュニケーションにいき詰まっている生徒がいると、
親切心で、すぐに教えてしまう人もいるんだ。

教えた方は満足かもしれないけど、
相手にとって、それでは考える力や対応力、工夫力が養われないから、
教えられた人はいつまでたっても上達しないんだよ。

安易に教えてしまうことは、
相手の為にはならないんだということを、理解してほしい。

その人の能力を引き出してあげる方法や、
共にみんなで一緒に考え、みんなでレベルアップする方が大事だと思う。
それがクラスとしての喜びだよな。

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今まで見てきたけど、
聴者のグループにろうが入って、
ご飯に行ったり遊びに行ったりすると、
手話ではなく、みんなが声で話していたりする。

そうすると、ろうは寂しさや悲しさから、
突然怒り出したり、泣き出すなんていうトラブルもいっぱいあるんだよ。

手話サークルでも同じ状況があるし、
集まってどこかにいったりしても、ガッカリしたり唖然とする状況か多々あるのが事実。

友達だから、最初は我慢していてもそれが長く続けば、
気持ちは冷めていくし、面倒くさいなと友達関係にも距離ができるよな。

声なしであることの意味を考え、一緒に仲良くいられたらいいなと思うよ。

ろうと聴者のそんなトラブルって多いし、
オレだって経験あるからそんな気持ちは、よくわかる。

時々、聴者でも声なしを徹底し、日本手話で話す人がいる。

とても心地いいし、それを見るだけでもとても嬉しくなる。

聴者で完全声なしって人も時々いるんだよな。
オレのクラスでも長い生徒さんは、完全声なしだよ。

途中からクラスにくると、
今までの環境との違いで、戸惑ったり大変なこともあると思う。

いつも声で話してるんだもんな、
れを声なしにするのがいかに大変だということもわかるよ。

ろうがいる環境、また手話の勉強の場、
レッスンならばの1時間半~2時間程度だよ、そこは徹底してやってみようよ。

少しづつ意識してやっていくうちに、
必ず切り替えができるようになり、身につくんだよ。

声なしを意識することによって、
どうやったら通じるのかという工夫力や対応力が養われ、
自然な手話でのコミュニケーションが必ずできるようになるよ。

だからこそ、声なしをすることに大きな意味があるんだよ。

読み取り、表現、コミュニケーション力、すべてにおいてつながるんだ。

しっかりとそこを意識して、頑張ってみんなで、楽しく磨いていこうな。

最初は、壁にぶつかることがあっても、
その壁を乗り超え、向こう側に行けた人だけが、
真の手話の楽しさや深さを味わうことができるんだよ。

いろんな発見をしながら、壁の向こう側にいこうな。
楽しくみんなで、一緒に上達していこう。


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